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雨の日に古傷が痛むのには理由がある?
更新日:2022年10月15日
代表の関です!
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雨の降り始めや季節の変わり目など、天気や気候が変わる際に「痛みが悪化する(あるいは軽減する)」といったことはありませんか?私たちの体は、気温変化や大気圧の変動の影響を常に受けています。近年、慢性的な痛みには、気温変化や大気圧の変動などの気象変化が関連するという報告がありますので、ご紹介します。

腰痛症と気象変化との関係を6ヶ月に渡り調査した研究によると、気温が低い時に腰痛の訴えが強かったことが報告されています。また、腰痛の期間が10年以上の人は、10年以下と比べて、気象変化による痛みに敏感であることも報告されています。ただし、気温や気圧の変化は、冷房を効かせた室内から猛暑の室外へ出た際の気温変化や、新幹線や飛行機での移動中での気圧変化に比べると、大きな変化にはならないはずなのに、なぜ痛みが出現するかは不明な点が多くあります。
さらに、気象変化と痛みを訴える部位との関係について、185例を対象に調べた結果、天気が悪い日に痛みを訴える部位としては、腰部が最多で、続いて下肢、肩、上肢という順番になります。
また、最近の研究によると、気圧低下と気温低下では、痛みのメカニズムが異なる可能性も報告されています。気圧低下による痛みは、低気圧環境に到達した直後に出現し、その後すぐに消失する特徴を示す一方、気温低下による痛みは、低音環境に到達してもすぐには出現せず、時間が経ってから出現することが報告されています。気圧低下により痛みが増す理由として、一部の交感神経の興奮が関与しているという報告もあります。
これらのように様々な報告がありますが、まだ不明な点が多いため、断定することは難しいです。しかし、何らかの影響はあると思いますので、慢性的な痛みを抱えている方は、これから冬が来て、気温が下がっていくことを見越して、体を冷やしすぎない対策をとることが重要になります。